東京を迷わず歩く方法

初めて歩く街で、迷子になった経験がない人は少ないでしょう。

特に東京は、駅ごとに違う街並みで特徴がつかみにくく、高層の建物や坂によって見通しが利かないところも多いです。

しかし!東京暮らし5年の経験から、初めて歩く街で迷わない方法を確立しましたので、ご紹介します。

スポンサーリンク

とにかく迷わずたどり着くために、まずは下調べ(調べやすい基本パターン)

結局のところ、出かける前の準備が大切です。

例として「羽田空港から、南青山にあるワタリウム美術館に行きたい」ということにします。

使うもの(基本):googlemap

まずはおなじみgooglemapです。

googlemapの検索窓で、「ワタリウム美術館」と検索します。

1つ目の方法としては、ここで経路検索をして羽田空港からのルートを調べる。

いろいろ行き方はありますが、今の時間はたまたま羽田から京急に乗って、新橋乗り換えで銀座線、外苑前駅で降りる経路が出ました。以下この経路で説明します。

迷わないためのチェックポイント

路線名、行き先

まずは京急線に乗ります。経路案内に出た、京急線の行き先をチェックしましたか?

「快特 印旛日本医大」行きで、途中から浅草線に路線名が変わっています。浅草線に直通運転する電車だということです。これにより、京急以外の鉄道会社の車両も乗り入れしているということが想像できますので、「京急」と車体に書いていない車両が来ても慌てない。

ここでより念入りにチェックするならば、京急線の路線図を見ておくと安心です。京急は京急蒲田で横浜方面と品川方面に分岐するので(ホームの電光掲示板にどちら方面の電車か案内が出ています)、横浜方面の電車に間違って乗ってしまった場合でも、京急蒲田で品川方面に乗り換えれば大丈夫ということです。品川方面の電車の行き先は「印旛日本医大」以外にもいろいろありますので、どの行き先ならば品川方面に行けるのか確認しておけば完璧でしょう。

(もっというと浅草線に直通運転しない(泉岳寺駅で乗り継ぎが必要)な場合もありますが、それは乗り継ぎでリカバリーできますので、その場でよく案内に耳を澄ますことが大事です)

そして、新橋に着いたら銀座線に乗り換えるわけですが、銀座線の行き先は「渋谷」行きです。これも要チェックです。反対方面の電車に乗らないように。ちなみに銀座線も路線図を見ればわかりますが、渋谷が始発駅なので、渋谷方面に向かう電車は渋谷行きと思っておいて大丈夫です。

渋谷行きに乗る、外苑前駅で降りる。

駅の出口名や番号

ホームに降りたら出口の番号の案内が大抵あります(黄色地に黒字のことが多い)。出口ごとに改札が違ったりするので、改札を出る前にチェックした方がいいです。さっきのgooglemapを拡大すると、地下鉄の出口の番号が表示されます。ワタリウム美術館に一番近い出口は3番のようです。というわけで、3番出口を目指します。

出口を出たら何を目印にどっちに歩くか(ストリートビュー)

ここでストリートビューの出番です。外苑前駅三番出口のあたりのストリートビューを見てみます。

右のブリジストンの看板の下、水色地に白字のメトロのマークがあるところが、3番出口です。ここから出ると、真っ正面に城南信用金庫が目に付きます。これを目印に進むことにします。

地図に戻ると、城南信用金庫のほうへ信号を渡って左に進み、次の信号「南青山三丁目」で右に曲がり、道なりに進めばワタリウム美術館に到着できることがわかります。

「南青山三丁目」の交差点の角では「DEAN&DELUCA」カフェが目印になりそうです。南青山三丁目交差点のストリートビューを見てみます。

右奥の道を手前に進んできて、この黒っぽい「DEAN&DELUCA」カフェまできたら、画面奥に進みます。この先は道なりです。次の信号「原宿団地北」のところで道がカーブしていて、そのあたりにあるということをチェックしておけば大丈夫です。これで到着。

というわけで、『外苑前3番出口、城南信用金庫で左、DEAN&DELUCA」カフェで右、後は道なり』というキーワードを覚えておきます。

もっと階段を通らない方法を探す →バスをうまく使う

これで行き着けることは行き着けるんですが、スーツケースなんかを引っ張っていると、駅ごとの階段が悩ましかったりします。
その点でもう少し楽な方法を探そうと思えば、電車を使わなければよいわけです。

→バスを使うことを考えます!

空港リムジンバス

例えば、渋谷に泊まる予定で、ホテルに荷物を置いてから美術館に行く場合。ホテルの場所にもよりますが、羽田空港ー渋谷方面のリムジンバスはいくつかのホテルを経由しますので、これをうまく使えば到着ロビー階から階段を通ることなしに渋谷に到着できます。

そして、もうひとつ使うバスが渋谷区のコミュニティバス、ハチ公バス

なんとどこまで乗っても一乗車100円。普通の路線バスが通っていないようなところをカバーしているので、私は渋谷方面に行くときはヘビーユースしています。

いくつか路線があるので、公式ページで確認してほしいのですが、青い路線(神宮の杜ルート)に乗ると、渋谷駅ハチ公口からワタリウム美術館の近くまで100円で行けます。1時間に概ね4本運行。所要時間25分くらい。

明治通り~明治神宮、原宿駅、表参道など有名どころを経由するので、観光バス気分で乗れば結構面白くて、さほど遠く感じません。
ただ欠点としては、本数が限られること(特に空港リムジンバス)、渋滞などで遅れる場合があること、があります。状況が許すときの選択肢としてうまく使うのがおすすめです。

もちろん、バス停の位置は「●●バス バス停」で検索して、ストリートビューで下見しておくのがおすすめです! 同じ名前のバス停が複数ある場合が多いので。

渋谷区以外の区にもコミュニティバスはありますし
都内はバス網が発達しているので、こちらのサイトで検索して、うまくバスを使えると楽に移動できるかもしれません。

それでも迷ったときのヒント

駅につながる道は細い

北海道において、駅に続く道は、その他の路地よりも広いのが普通です。

しかし、東京においては駅につながる道は細くて狭いことが多いです!

たとえば、ここ。

左の道と、右の片側二車線の道、どっちの先に駅があると思いますか?

話の流れ的にお分かりかと思いますが、左の「旧甲州街道」の先に、京王線の芦花公園駅があります。
ちなみに右は「甲州街道」。

もう一例いきますと

左右の道、どちらを進むと駅でしょう?

もちろん左の片側1車線の道です。この左の道を進むと、さらに分岐が。

ここでも、左の商店街の中を通り抜けると、突き当たりに駅(JR小岩駅)があります。やっぱり、迷ったら細い道の先に駅がある。

この理由としては、(ちゃんと調べたわけではないのですが)

・東京の鉄道は古くから存在したところが多く、駅のある街ができあがってから車道が新しくできたため
・北海道のように雪が降らないので、道路拡張があまり行われず、細い道が残っているため

というあたりのことではないかと思っています。

とにかく、碁盤の目じゃない街を歩いて、駅に行く道が二択でわからなくなったら、細い方を選ぶ。この法則、結構使えます。

あるエリアの目印を決めておいて、そこからどの方角に歩いたかを覚えておく。わからなくなったら目印に戻る

この方法は、碁盤の目状かつ見通しが利かない場所で有効です。

たとえば、銀座。銀座四丁目交差点からどっちに歩いたか(または自分がいるか)を考えれば迷子になりづらいです。

四つ角が三越、和光、三愛(リコー)のビル、GINZA PLACE(サッポロビールのビル)です。
三越は割と遠くからも見えるので、私は三越を目印にして歩きます。

この交差点から
地図の左斜め上方向に行くと数寄屋橋交差点、JR有楽町駅、ミッドタウン日比谷、皇居があったり
左斜め下に行くと新橋方面、右斜め下に行くと東銀座(歌舞伎座あたり)、築地市場
右上に行くと京橋あたりを通って東京駅八重洲口側

のように、別のエリアの目印などとつながりやすい場所です。
結局、各エリアの自分なりの目印を増やしていく作業が、街で迷わなくなる一番の方法ですね。

時間があるときは一駅歩いてみる――もっと街を楽しむ

地下鉄に乗るだけだと途中が見えずブラックボックス状態で、街と街のつながり具合がわかりづらいのですが、歩いてみるとすごくわかるようになります。現に私は、東京に住んでからなるべくどの駅の間も一度は歩いてみることを目標にしています。
特にこの山手線の東側エリアは街が途切れないので、途中に住宅地がはさまるエリアよりだいぶ歩きやすいです。

というわけで、天気の良い日に歩きやすい靴で一駅散歩。おすすめです。

例えばこんな一駅(二駅)散歩

この銀座四丁目交差点から東京駅八重洲南口(一番近い出入り口)まで、1.2km(15分)です。
もう一息歩いて、日本橋を通って神田駅まで3.4km(41分)。

有楽町駅の皇居側から東京駅の丸の内側にかけて歩く(山手線の内側に沿って歩く)のも、同じくらいの距離です。
こちらは古くからのオフィス街(丸の内オフィス街)で、帝国劇場があったり、丸ビルがあったりと格調高い雰囲気が味わえます。とはいえ古いままではなく、古さを活かしてきれいに直して使われているのがまたいいところで。

そして、有楽町駅は高架そのもののみならず高架下がレトロなままで(有楽コンコース)これまたすてきです。
東京の中心部に残る、いまだ日常に溶け込んで使われているレトロな構造物を眺めると、きらきらぴかぴかだけではない東京の側面が見える気がします。

例えば会議等で東京国際フォーラム近辺にご用の際は、古い東京の残り香を味わいながら歩いてみてはいかがでしょうか。

おわり。

error: コピーお断り、ごめんなさい