今回は、消費税増税のタイミングで単価アップの交渉をしてみたという話題です。
（注：私が交渉したのは文字起こしではない別の仕事ですが、文字起こしについても同様のことが言えると思うので記事にしました。）
なぜ10月に単価アップをお願いしようと思い立ったか
現在のメインの仕事は文字起こしで、文字起こし会社のスタッフとして作業させてもらっています。
一方で、ランサーズを始めた頃からの長いご縁で、文字起こしでない仕事もわずかながら承っています。
一度採用されてからは個人的に依頼をくださるようになり、不定期に10回程度引き受けて今に至ります。
この仕事はプロジェクト形式で選ばれて始まったもので、最初の応募の時に（選ばれやすくなるようにと考え）単価を少し安めに設定していました。時間給換算で、東京都の最低賃金をぎりぎり下回るぐらいでした。（理由1）
そして、この1年半弱の間に、私の作業スキルは多少ながら向上したという自負がありました。
もともと学生時代に少し経験があったことではありましたが、この仕事をいただくようになってから専門の本を買って勉強したり、成果物がより見やすくなるように使う道具を変えてみたりしました。（理由2）
また、文字起こしと違う点ではありますが、紙やプリンターのインクなど消耗品をある程度使う仕事であるため、それらの消耗品費が手取りにダイレクトに影響します。（理由3）
と、この3つの理由がここ最近はいつも頭の中にあったわけです。
そうこうしているうちに、この10月から消費税率が10％に上がりました。
私は年間1000万円も稼いでいないので、当然消費税納税業者ではないわけでして…
すなわち、本来ならば納税に合わせて単価アップをお願いするのは筋が通っていないのかもしれません。
ですが、何の脈絡もなくいきなり値上げの話を持ち出すよりも、この増税のタイミングで相談してお互いに納得し、その単価を長く続けたほうが、今後長くお付き合いすると考えればいいのでは？と思い立ちました。
思い切って話を切り出してみたら承諾していただけた
具体的には「増税&作業に使うものの値上げに伴い…」ということを書き添えて、1割の値上げをお願いしました。すんなり承諾いただけました。納品後に「またお願いします」とも言っていただけました。
ちなみに、これを機に、納品時に「本来この情報も伝えるべきだよな…」と最近気付いた情報提供も始めることにしました。すなわち、付加価値の提供です。
多少追加で作業時間はかかるのですが大した手間ではありませんし、その割にその後のクライアントさんの工程がスムーズになる度合いは大きいと思ったからです。
結果論ですが、チャレンジしてみた甲斐がありました。
契約条件を変えたいと思うならば増税はいいタイミングかもしれない
これをお読みの方の中には、そろそろ単価アップしてもいいはずだ！と自負していながら、言いづらいからと悶々としていらっしゃる方もいるかもしれません。
そう思っていらっしゃる方にとって、今がそういう話を持ちかけやすいタイミングであることは確かです。
対等な関係で長くお付き合いするには、言いづらいことでも伝えるべきときが来るのは避けられないことだと思いますし
状況にもよりますが、あまり非常識な値上げでなければ（いきなり倍額などはさすがにどうかと思いますけれども^^;）それまでの仕事を評価してくださっている結果として、少なからず受け入れられるのではないでしょうか。
迷ったら、自分が相手の立場ならどうだろう思考で判断する
それでも迷った場合、いつものことですが「自分が相手の立場ならどうだろう？」思考をするといいと思います。
すなわち、自分ならこの値上げを持ちかけられて受け入れるか？と考えてみる。
自分で受け入れられると思った値上げを相手が受け入れなかったら、それはお財布事情や価値観の差があるのでしょうから、そこまでのご縁だと受け入れてもいいかもしれません。
あるいは、条件が折り合わなければ元の値段で承り続けるという選択もありなんだと思います。
新しく提供できる付加価値を考えてみる
それでも、どうしても値上げを引け目に感じそうなら、何か新しく提供できる付加価値はないか？と考えてみる。
文字起こしなら、納期を早める（あるいは納期を延ばす代わりに値下げするのも、労働の内容に対して考えれば値上げになる場合があります）、
タイムコードを付ける、見出しを付ける、要約もやる、などでしょうか。
（当然ですが、タイムコードや見出し、要約は、親切の押し売りにならないように、相手が必要としているか確認してください）
あまり期待しすぎないでダメもとぐらいで言ってみるといいかも
結果はあまり期待しすぎず、日頃しづらい話を持ちかけるにはいいタイミングかもしれない、という話題でした。
おわり。