クライアントさまに素人っぽさを感じさせないコツ

文字起こしについて検索していると
「文字起こしはもう頼みたくない」
「ライターは他人に頼まず、自分で文字起こしすべき」
というブログ記事や意見を少なからず見かけます。
どうして?と思ってよく読むと、たいてい「ハズレ」の「素人」の文字起こしワーカーに頼んでいることが大半です。

そこでこの記事では、ハズレ文字起こしワーカーにならないための方法を書いてみます。

(2020/1/23 メールの参考書籍を追加しました。)

ハズレとはどんな対応の人のことを指すのか

(ネットで読んだ記憶のある話をおぼろげに思い出して書いてみます。真偽のほどは分かりません。話半分に読んでください。)

Case 1 クラウドソーシングで頼んだら子育て中の主婦だった。
依頼後「子どもが熱を出したので、当初約束した納期から遅れる」という連絡が来た。
その後の工程に差し支えることを伝えると「子育ては大変なんですから、分かってください」と言われ
「あなたがそういうことをいうから、子どもの看病より仕事を優先しなければいけなくなって夫婦げんかになりました」と理不尽に八つ当たりされた。

Case 2 「まだ経験が少なくご迷惑をお掛けするかと思いますが、頑張ります」という人に頼んだ。
専門用語が多かったので資料や用語集を作って渡したのに、全く目を通してくれない。
当然不明処理箇所だらけで、結局手直しするのに莫大な時間がかかった。

Case 3 「ワープロ検定○級所持!タイピングの早さには自信があります!」という人に頼んだ。
確かに納品は素晴らしく早かったが、入力ミスが多く、一度も読み返していないであろうことが分かるような納品物だった。結局手直しするのに…(略)。

 

本当にお気の毒です。これでは「もう文字起こしなんか頼まない!」と思ってしまうのも理解できます。

しかし!!
文字起こしを承る人みんなが、こんなにいい加減な仕事をしていると思われるのは悲しすぎやしませんか。

今回は、どうしたら文字起こしワーカーとしての信頼が得られるのか、また頼みたいと思ってもらえるのか
という論点で書いてみたいと思います。

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1. 素人っぽさを感じさせない原稿作り

私が個人的に大事だと思っているのは、次の4つです。

・納期は突発的な事態を考慮し、余裕を持って提示する
・仕様書、資料、用語集などは全て目を通す
・読点と句点を含めた各種記号を適切に使う
・言葉の表記ゆれを(原則)なくす

納期は突発的な事態を考慮し、余裕を持って提示する

いつもギリギリを攻めていると、少しのアクシデントですぐ遅刻する。
日常生活でもよくあることです。
自分だけが不利益を被るのならギリギリを攻めるのも勝手ですが、仕事の場合は必ず他の誰かも不利益を被るので、あまり望ましい心構えではないと思います。

納期を決めるには作業量の見積もりが必要です。
これに関しては以前別の記事で書いたことがあるので、ぜひこちらをお読みください。

文字起こしの1日の作業量をどう見積もるか
文字起こし・テープ起こしの納期はどうやって決める?それには自分にできる1日当たりの作業量が分かっていることが前提です。文字起こしワーカーが作業量を見積もる方法をまとめました&文字起こしで食べていけるのかどうかもほんの少し検討しています

仕様書、資料、用語集などは全て目を通す

これまた、当たり前すぎてどうかと思いますが…
こういうことができない人が少なからずいるため、きちんとやるだけでアドバンテージになるようです。

クライアントさんは、仕事をする上で分かってもらいたい・伝えたいと思うことがあって、または作業がしやすいようにと配慮してくださって、資料提供してくれたわけです。
それを読まずに、独りよがりな納品物で納得してもらおうなんて…失礼極まりない、信頼を裏切っているのに等しいと思いませんか(ちょっと言葉がきつすぎか)。

自分が何か伝えたはずなのに伝わっていなかった時のことを思い出してみる

誰しも1度ぐらいは経験しているはずです。
伝えたはずのことが伝わっていないときのがっかり感。

自分がお客さんとしてお店の予約や注文、問い合わせをするとき、ままありますよね。
あの嫌な気持ちを与えないためにはどうしたらいいか。
ただ「気を付ける」というだけではなく、見落としやすい事項をチェックできる方法を物理的に工夫することも必要だと思います。

とはいえ人間は間違えるものである

全てに目を通したつもりでも、間違いのないように対策を考えてどんなに気を付けてやっていても、人間なので見落としたり間違えたりすることがあります。
100%のものを得るのに、最初から100%ちょうどを目指しているようでは足りないのだと、日々仕事をする中で感じています。実現できるかどうかは別として、きっとプロとはそういう心構えで仕事をするものなのではないでしょうか。

 

読点と句点の打ち方、記号の使い方

習っていないけれどできなければいけない読点の打ち方

読点の打ち方について、日本の義務教育課程ではきちんと学ぶ機会がないようです。
(本多勝一 著 【新版】日本語の作文技術 (朝日文庫) 129ページによる)


【新版】日本語の作文技術 (朝日文庫)

かくいう私も、小・中・高と公立でしたが、授業で習った記憶がありません。塾も行っていなかったし。
大学の教養課程の論文指導科目で指摘されている人がいましたが、つまり彼もそれまでに指摘されたり学んだりする機会がなかったということの裏返しなのでしょう。

では教わっていなければできなくてもいいのかというと、それは違うと思います。
少なくとも文字起こしのように日本語を仕事にするならば、差し支えない範囲でできていなければまずいのでは…?

最近はネットニュースのコメント欄や掲示板などで、いろいろな人の文章を目にする機会が多くなりました。
あまり推敲せずに気軽に書いたと思われるものが多いので、素の読点・句点の使い方が生々しく、読んでいると結構興味深いものです。
何行にもわたって読点が1つもなかったり、逆に一文節ごとに読点を入れて読みづらい場合もあります。
文の終わりにも、句点ではなく読点を使っている強者もいます。
文豪といわれる人たちにも不思議な記号の使い方をしている人はいるので、個性といえばそれまでですが…

個性を商品にしていない文字起こしワーカーがこの調子では、「素人っぽさ満載」と思われても仕方ありません。

スープの商品説明を題材に読点を打ってみるコーナー:問題編

そこで試しに、先日飲んだスープのパッケージに載っていた商品説明を題材に、読点の打ち方を考えてみたいと思います。
読点・句点抜きで転載しますので、ぜひ普段の調子で読点・句点を打ってみてください。
(コピーガードしているサイトなので、文章を手打ちしてください。すみません。)

素材本来の味を生かす坂井シェフのフレンチ技法によりたまねぎやにんじんセロリなど香味野菜(ミルポア)の旨みでさわやかな甘みのあるスーパースイートコーンのおいしさを引き立てた上品で贅沢な味わいの冷製スープですいつもの食事に添えてゆったりと涼やかなひとときをお楽しみください

(ポッカサッポロフード&ビバレッジ(株) じっくりコトコトご褒美DINING 野菜の旨みでおいしさ引き立つ冷製コーンポタージュ  パッケージから抜粋(以下同様)、読点・句点を除いて転載)

いかがでしょうか。

スープの商品説明を題材に読点を打ってみるコーナー:解答編

まず簡単そうな句点「。」から答え合わせをしたいと思います。
文の終わりが明確なので、ほぼ異論はないでしょう。

素材本来の味を生かす坂井シェフのフレンチ技法によりたまねぎやにんじんセロリなど香味野菜(ミルポア)の旨みでさわやかな甘みのあるスーパースイートコーンのおいしさを引き立てた上品で贅沢な味わいの冷製スープですいつもの食事に添えてゆったりと涼やかなひとときをお楽しみください
答えが分かれそうなのは読点「、」です。
もちろん絶対的な正解はありませんが、パッケージに載っていた文章に違和感がなかったので、ここでは私の主観でこれを一応の正解としたいと思います。
パッケージに載っていたものを転載します。
素材本来の味を生かす坂井シェフのフレンチ技法によりたまねぎやにんじんセロリなど香味野菜(ミルポア)の旨みでさわやかな甘みのあるスーパースイートコーンのおいしさを引き立てた上品で贅沢な味わいの冷製スープです。いつもの食事に添えてゆったりと涼やかなひとときをお楽しみください。

個人的には、並列の内容を列挙している「たまねぎやにんじん、セロリなど」の箇所は「たまねぎ・にんじん・セロリなど」と中点で処理したくなりますが、全く違和感を持ちません。

さて、皆さんはどのように点を打ちましたか。

筆者が「素人くさいな…」と思ってしまう読点の打ち方

私が発注側だとして、もう仕事を頼まないだろうと感じる点の打ち方は、以下のようなものです。

パターン1「素材本来の、味を、生かす、坂井シェフの、フレンチ技法により、たまねぎ、や、にんじん、セロリ、など、…(略)」
読点を打ちすぎるパターン。もはや文節どころか文の成分ごとに区切っていたりする。
万が一1回目の書き起こしでこのように打ったとしても、見直しの時に削ってくれれば…。
パターン2「素材本来の味を、生かす坂井シェフの、フレンチ技法によりたまねぎや、にんじんセロリなど香味野菜の、旨みでさわやかな甘みのある、…(略)」
読点の意義を勘違いしている? 謎パターン
意味のまとまりごとに区切るべきなのに、なぜか「○○、△△」と、間に点が挟まってひとまとまりだと考えているのだろうか…。
パターン3「素材本来の味を生かす坂井シェフのフレンチ技法によりたまねぎやにんじんセロリなど香味野菜(ミルポア)の旨みでさわやかな甘みのあるスーパースイートコーンのおいしさを引き立てた上品で贅沢な味わいの冷製スープです。(略)」
→音読したら確実に息が切れるような長さにわたり、どこにも読点がないパターン
上の2つに比べれば、読点を足せば良いだけという点において最もマシか。
そういえば高校のクラスメイトで、メール(ガラケー)で常に少なくとも5行は読点を打たない人がいたのを思い出しました。

筆者が勝手に作り出した、読点の打ち方のコツ

私はあまり読点について悩んだことも指摘されたこともないのですが、そういう立場からの一応の対策をここに記します。
ただの経験則で、何のエビデンスもない話で恐縮ですが
読点の前だけをつないで、文の骨格が分かるようにする
私が点を打った箇所の妥当性を確認するときにやっているのは、この方法です。
例えば先ほどの文で考えると
「…技法により、(たまねぎやにんじん、セロリなど、)…の旨みで、…を引き立てた、…スープです。
…に添えて、…をお楽しみください。」というふうな感じです。
(文の骨格についてのみ言及しますが)
これだけで、詳細部分(ソフト面)はさておき、だいたいどんな内容(ハード面)を言わんとしている文かが分かると思います。
「何かしらの技法による旨みがあって、その旨みで何かを引き立てたスープなんだな」
「何かに添えて、何かを楽しむんだな」
という程度のことは分かる、ということです。
もし読点の打ちどころが分からなくなったら、ひとつの指標としてチェックしてみてください。

言葉の表記ゆれを(原則)なくす

表記ゆれは日本語ならではの問題だと思う

日本語は表記ゆれが出やすい言葉だと思います。
そもそも文字が3種類あり、ローマ字表記もあり、
「ロープウェイ」「ロープウェー」「ロープウエー」などのように伸ばす音や小文字の使い分けで、
1つの言葉にかなりの数の表記のバリエーションができてしまいます。

英語だとせいぜいアメリカ表記かイギリス表記か、2種類から選べばいいような気がします。
(他の言語は分かりません。すみません。)

実務での筆者の悩み

私の場合、最近は専ら医療系の仕事ばかりですが
・医師は発言の中に英単語を混ぜたがる(ネタではなく、素でルー大柴状態です)
・専門用語はカタカナで書くと接頭辞・接尾辞が消えてかえって意味が分かりにくくなる
・カタカナだと表記の方法がありすぎてどれにするか検討するのが大変
(例えばデキサメ「タ」ゾンかデキサメ「サ」ゾンか。先生によって言い方が違ったりもする。Dexamethasoneと綴ればこの一通りしか書きようがないので、カタカナ表記を調べる時間が省ける)
・専門用語なのか一般英単語なのかどうか微妙な言葉がある

などの理由で、本当に悩ましいです。

結局どう解決しているか

そこで、微妙な言葉は1回目の書き起こしの時にリストアップしていって、「今回はこの表記に統一する」というルールを決めた時点で(またはクライアントさんの資料である表記に統一されている場合)そこにメモして、最後に検索をかけて確認するようにしています。

ただ、資料を読み上げているような場合で該当箇所に別の表記がある場合はそちらを優先(記者ハンよりも優先)することになっているので、読み上げていない箇所は記者ハンに従うとすると、そこに表記ゆれが発生します。
見出しに(原則)と付けたのはそのためです。これは致し方ない。

表記ゆれがあると素人くさいが、表記ゆれがないからといって玄人っぽくはならない

ここで言いたかったのは、その場の気分でコロコロ変えてしまった表記ゆれは素人っぽさがにじみ出るのでは?ということです。
(逆もまたしかり、とはいかないところがつらいですが)

この点においても、用語集をくれるクライアントさんは本当にありがたいです。
従う基準を明確に与えてくれているから。
それに目を通さないなんて、自分の首を絞めているに等しいだろうに…(上の話題を蒸し返してしまいました)。

2. 文字起こしがライティング工程においてどういう位置にある仕事なのかを理解する

文字起こしとは下ごしらえである

たいていの場合、文字起こし作業というのは下ごしらえです。

料理に例えると、野菜を洗い、皮をむいて適切な大きさに切る
ぐらいの工程でしょうか。
その後、ライターさんやレイアウト担当の方や印刷会社が調理して(=要約する、レイアウトを決めるなど)、完成形の料理に仕立てていく。

ところが時々、文字起こしで料理が完成すると勘違いしている方がいるようです。

例えば、にんじんを洗って皮をむいて乱切りにする(=文字起こし)ように頼まれたとします。

その後すぐに鍋に入れて他の野菜と混ぜるので、「皮をむいて乱切りにする」ところだけができていればいいにもかかわらず、バットやお皿にやたらときれいに向きをそろえて並べられたり、妙な飾り切りを追加されたりしたら(=納品ファイル上で、頼まれもしていない太字や改行、見出し付与、レイアウトなどを追加したら)
頼んだ側はどう思うでしょうか。

「いや、確かにきれいだけど、すぐ混ぜちゃうからその丁寧さはあんまり意味がないよ…
そんなことをする時間があったら、皮の剥き残しや傷んだところをチェックしそこねたりしないように
(=誤字脱字や表記ゆれがないように)万全を期してくれたほうがいいのに」
と思うのではないでしょうか。

自分の仕事の範囲を忘れて余計な行動をして、周りの人の仕事も増やしてしまった人の話

また別の、知り合いの医師に聞いた話ですが…

同僚の検査技師が患者さんに対して、診断とも取られかねないような内容の発言を繰り返している。
患者さんはそこで聞いた話を前提に診察室に来るので、まったく的外れな(診断らしき)前提を覆して説明しなければならないことが多い。
そこに時間が割かれるのは無駄だし、患者さんは別々の人から別々の話を聞いて混乱するし、それでいてその技師は「医師ではない」ことを理由に患者さんの不利益の責任を取らない。
「診断したいなら医師になって責任を取れるようになってからやってくれ」そして「検査技師には検査技師にしかできない仕事があるのだから、そちらを完璧にこなしてくれ」と思う。

とのことでした。

自分がどんな役割をこなすことを求められているのか
どんな作業工程の中のどの部分が自分の担当の仕事なのか
を自覚することが大切なのだと思います。

3. 短時間でも在宅でも「社会に出て仕事をしている」自覚を持つ

(これは以前Twitterに書いたことです。読んだことがある方はほぼ同じ内容なのでスルーしてください。)

ビジネスメールの言葉遣いができない人が、ことクラウドソーシングサイトには少なからずいるようです。

ランサーズのなじみのクライアントさんに他のワーカーがつけた評価を読んで、実感しました。
「○○して申し訳なかったです」
「○○いただきありがたかったです」
「またお仕事もらえるとうれしいです」
という言葉遣い。

これが許されるのは、ギリギリでフリマアプリのメッセージ欄でしょう…。
取りあえず文末に「です」「ます」を付けているようでは、タラちゃん(サザエさん)の言葉遣いになりかねません。

「○○について、ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。」
「○○いただきまして感謝申し上げます。」
「またの機会がございましたらよろしくお願いいたします。」
と、まずは丸暗記でもいいので使えるようになったほうがいいのでは、と思います。

副業か本業か
プロかアマか
企業勤めか在宅か
対面かクラウドソーシングか
フルタイムか短時間か
収入が多いか少ないか
というようなことは関係なく、社会に出て仕事をする以上、ビジネスメールの何とやらぐらい調べるべきです。

今の時代、ネットでちょっと検索すれば、ビジネスメールの文例は山のように出てきます。

特に文字起こしのクライアントさんは企業の場合が多いので、一般企業のビジネスマナーと比較してあまりにフランク(≓知性が感じられない)と思われて、仕事の内容まで「どうせ副業の片手間仕事だろう」と見くびられては悲しすぎます。

筆者も仕事を始めてすぐに、ビジネスメールの本を買って読みました

「馴れ馴れしくなく、よそよそしくないメールの書き方」と帯に書いてあるのですが、まさにそのとおりで、本当に役に立ちます。一度通して読んだ後でも、メールで困ったときの神頼み辞書的存在です。
意図が簡潔に伝わる、こざっぱりしたメールを書きたい方におすすめです。


気のきいた短いメールが書ける本――そのまま使える! 短くても失礼のないメール術

まとめ 誰にでもできるが続けるのは難しい

文字起こしはピアノっぽい仕事だと思う 最初のハードルが低いから

私ごとですが、ピアノを4歳から23歳まで(途中、受験時期は中断しつつも)習っていました。
小学生の頃は、周りにピアノを習っている人はそこそこいました。約30人のクラスに3人ぐらいずつはいたような気がします。
高校生になると、ピアノを続けている人は音大を受ける or 音大に行かないまでもコンクールでばんばん入賞しているような人 or ショパンやラフマニノフが好きでただ弾いている下手の横好き(←最後のこれが私)しかいなくなりました。

ピアノは楽器の中では珍しく、音が出るか出ないか、正しい音程の音が出せるかという最初の基本事項で悩むことはほぼないですよね。
(基本的に、他の弦楽器や管楽器は、最初のハードルが「音が出るか」「正しい音程の音が出せるか」のような気がします)
だから、ピアノは取っ付きやすい。取りあえずやってみる場合のハードルが低い(練習する楽器が確保できない、などという別の理由はあっても)。誰でも曲がりなりに音楽を奏でられる道具だから。

でもピアノのプロになって食べていける人は、皆さんご承知のとおり、ほんの一握りです。
そこから指導者を除いて、演奏だけで生活しているという人に限れば、かなり低い割合でしょう。

文字起こしも、どちらかというとピアノタイプの仕事だと思います。
自分の母国語を聞いて書き起こせと言われれば、恐ろしく時間がかかっても、パソコンが使えなくて手書きでも、誤字脱字がたくさんあっても、多くの人は何らかの形で(意味が通じるレベルの)書き起こしはできると思います。
「まったく文字にできない」という可能性は、おそらくとても低い

でも誰にでもある程度できることだからこそ、その中で抜きん出て、やり続けて、認められて、飯の種にしていくのは難しい。

文字起こしで食べていけるかはまだ分かりません

私もまだどうなるか分かりません。できれば文字起こしで食べていける人になりたいけれど、
現実にはまだまだ知らない言葉が多すぎて、散々見直したはずなのに同音異義語を間違えたり、うっかりミスをしたまま納品したりします。ほんとに情けなくて恥ずかしくなります。
それでも仕事を与えてくれる皆さまに感謝しながら、感謝を品質で表すべく真摯に仕事をしたい。

偉そうなこと書いた!笑

とにかく、楽しく細く長く続けたいです。おわり。

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