文字起こしの仕事を2年やってみたらいろいろ分かりました

2018年から文字起こしの仕事を始めて、2020年3月で約2年たちました。
去年も1年たって分かったことという記事を書きましたので、今年も書いてみようと思います。

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作業の勘どころが分かるようになった(気がしています)

発注側に質問することが減りました

ランサーズでも文字起こし会社でもそうですが、「結局何を求めているのか」「どうなっていれば困らないのか」が過去のやり取りで感覚的に分かると、新たな事項が出てきても「たぶんこのルールで大丈夫そうだな」というのが分かってきます。
2年目にして分かってきました。

それでも念のため、心配なことは納品時に連絡事項に書きますが「直してください」「次回以降はこのようにしないでください」と言われることは、ほぼ皆無です。

何の言及もないこともままありますが、リピートして発注してくれることが何よりの意思表示ではないかと思います。

日本語にもリスニング力向上の余地があった

もう1つの勘どころというのは、不明処理箇所を聞き直すと、1年目よりは格段に突き止められることが多くなったという点です。

音質調整がうまくなったのも多少あるとは思いますが、以前は何か明確な単語とばかり思いこんで聞き直していたところが「あ、これはただのケバなんじゃね?」と思って聞くとそのとおりだったり、
「前に出てきたこの単語っぽい?やっぱり滑ってちゃんと発音してないだけっぽいな?」など、耳が慣れたというか、勘がよく働くようになった実感があります。
そして、その認識を持ちながら注意深く聞き直すと、やっぱりそうだったね、ということが多い。

不明処理箇所を減らせるということは、クライアントさんの手間も減り、わずかながら自分も満足感が得られます。
何にしろ、うまくなった実感が得られるのは仕事をする上で精神的にいいことなので、素直に喜びたいと思います。

とはいえ、決して無理に不明処理箇所を減らそうとはしていません。間違ったことを書き起こしてしまうのがクライアントさんにとって一番の損失、迷惑だと思うので。この基本はぶれないようにしています。

ランサーズについて思うところ

リピーターの方からだけ受注するのが、何だかんだいいと思う

2年目は結局、2人の方からしか受注しませんでした。
何度もやっている仕様の案件なので、頼むほうも頼まれるほうも、「前回と同じで」で済むのがとても楽です。
細かな認識を合わせていく時間が不要というのは、お互いにとってメリットです。

連絡や検収のタイミングなどについても、この人はいつもこの感じだからな~と思うと、悩むこともありません。

ちなみに、いちおうリピーターの方は3人いるのですが、そのうち1人の方は急ぎでと言われることが多く、スケジュール的に応えられず断ることが増えてしまっています。

ただし案件の内容は玉石混交、手数料2割も痛い

対応になんら問題がない方々ばかりなので引き受けているわけですが、

・手数料2割が引かれると手取りが安めになってしまう
・録音品質があまり良くないことが多い

という悩みはあります。

手数料については直受けすることを想定していろいろと調べたことがあるのですが、もろもろの契約書や、発注確認書、納品書、請求書、領収書を全て自分で発行する手間を思えば、手数料2割は高くないかな…という結論に至り、この点はまずまず納得しているという感じです。

録音品質については、ライン入力の音声が少なく、机上に置いたICレコーダーの場合が多いので、どうしても近くの雑音を優先して拾ってしまっているようで…
どうしても聞き直しに時間が取られるのと、不明処理箇所が多くなってクライアントさんとしてもあまりいい品質の書き起こし原稿が得られないわけで、お互いもう少しWin-Winになれるといいなあと思っています。
とはいえ、録音のセッティングについては私も素人ですし、もうちょっと工夫されたらどうですか?とも言いづらく、何ともできないのが現状です。

収入は1年目より少し増えました

確定申告の際に集計してみたら

収入が12万ちょっと増えていました。
トータルの音源時間は30分弱しか増えていないので、単価が格段に上がったということが言えると思います。

1年目と2年目では、文字起こし会社から受注する割合が格段に増えていますので、
この現状から、単価はクラウドソーシング < 文字起こし会社ということがはっきりしました。

この他にも録音品質・クライアントさんとのやり取りの手間、文字起こしの仕事そのものについて質問できるという点も含めていろいろとメリットがあるので、文字起こし会社のスタッフとして働くことを強くお勧めします。

でもやっぱり、今のままでは1人で食べていけない(東京では)

私の地元(北海道、道央の某市)には、私立大学が移転してしまって、その周りの学生向けマンションだったところの家賃がすさまじく安くなってしまったというエリアがあります。
昭和50年代に全国各地で開発が進んだ類いの、いわゆる郊外の新興住宅地です。
(関東では、千葉や埼玉にそういったエリアがたくさんあるようで…その現状を調べるとなかなかハマります)

その地元のエリアでは、3万円台前半で結構広くてきれいめの築浅、下は1万円台から(築年数30年越えですが)借りられます。
冬場の暖房費は結構かさみそうですが、それを差し引いても、そこで暮らすならば今の手取りで死にはしないでしょう。心は荒むかもしれないけれど。
※実際は車か原付でも持っていないと、買い物が厳しいかもしれません(山の上で坂がきついので、自転車は現実的ではない。冬は乗れないし…)。

 

ただ、今のように東京にいて、種類豊富な最先端の文化に触れる生活を享受しながらとなると、私1人の今の収入では相当厳しいのが現状です。
運良く結婚して夫の収入に頼らせてもらえているから、あまり収入額を気にせずに、好きな文字起こしをしていられるんだなと思います。ありがたい話だ。

仕事の内容が好きで好きでたまらなくて、かつ希望の収入が得られている人が、つくづくうらやましい今日この頃です…。

実は別の仕事にチャレンジしようかと、薄々考えています

せっかくブラック企業的環境に耐えながら大学で基礎医学&歯科臨床をかじったので、そのおぼろげな記憶を生かせば同じ稼動時間でもっと稼げるのでは?と思い立ち、最近とある仕事に注目しています。
注目しているだけで、まだ何も具体的に進めてはおりませんが。

ただ、その仕事には、文字起こしが私を惹きつけたような楽しさ(知らない世界の話が聞ける、日本語の表現を検討する)がなさそう、というところが少々引っ掛かっています。
かなり大きなプロジェクトの一端を担うため、社会に貢献したという充実感はかなり得られそうですが、一方でかなり厳格なルールがあり、工夫の跡を残すようなことは全く求められない類いの仕事のようです。
ルールにのっとった正確さが命、みたいなイメージです。
楽しいのかなあ、それは。

まだ実践的内容を勉強していないので何とも言えません。
でも知らないことには何とも判断できないので、まずはどんなものか知る、ということは今年のうちにやってみようかと思っています。

何はともあれ、まずは目の前の仕事だ

コロナウイルス、大学では普通の風邪のウイルスとして講義で聞いたから、なんかこんなことになって意外な感じが拭えません。RNAが変異したんだろうけど、つくづくウイルスってものはすごい(←褒めてはいない)と思う…。

とにかくまずは、さまざまな感染症に負けずに働こうと思います。
でもイベントや集まりごとは軒並み中止になっているので、この先ある一定期間は文字起こしの仕事も減るのかなという予想です。

おわり。

参考 ウイルスとウイルス感染に興味のある方におすすめ書籍

私自身が、学部生とはいえ知識は全くの素人レベルだった大学2年の時に、試験対策に繰り返し読みまくった本です。
授業のレジュメが教授の独りよがりだったので、この本に相当助けられました。
高校で生物を履修していた方なら、まず問題なく読み進められるかと。
(ちなみに私は高校時代物理・化学選択で、浪人してからセンター生物を自習した程度ですが、それでも大丈夫でした)

専門家になろうとしている、または専門知識を得たいと思っている素人向けなので読みやすいです。
イラストも多いし、説明もかなりイメージしやすく書いてくれているので秀逸。
(特に「分子生物学」のほうの、DNAとゲノムと遺伝子の説明のところ。カセットテープに例えているのがすごく良かった記憶があります)

興味を持たれましたら、ご参考までにどうぞ。

★DNAとかRNAとか何それ?という方はこちら↓

好きになる分子生物学 (KS好きになるシリーズ)

★免疫力とか聞くけど、それって結局何なの?ウイルスに感染するってどういうこと?という方はこちら↓

休み時間の免疫学 第3版 (休み時間シリーズ)

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